日中歴史共同研究報告書 妥協求めた政治的研究(産経新聞)

 2006(平成18)年、日中両国が歴史共同研究で合意した後、中国のインターネット上には「日本の誤った歴史認識を正す機会」との声が相次いだ。中国の「正しい歴史観」で日本側を「再教育」せよ、との圧力を痛感したと中国側関係者は話す。31日公表された報告書を読むと、中国側が共産党の歴史認識を基本にし、日本側と対立する面と同時に、双方が歩み寄った面も目につく。それはなぜか。

 ◆戦略的互恵を促進

 日中歴史共同研究を最初に提起したのは05年4月に訪中した町村信孝外相(当時)だった。折しも、靖国神社参拝を継続した小泉純一郎首相(同)への中国側の不満が各地で反日デモに発展しており、提案はほとんど相手にされなかった。

 06年10月、小泉氏の後を継いだ安倍晋三首相(同)が訪中、胡錦濤国家主席との会談で未来志向の戦略的互恵関係構築で一致、安倍氏が提案した歴史共同研究で基本合意した。日中関係のトゲになってきた歴史問題を学術界に委ね、共通の認識を持つ狙いだった。

 こうした経緯から共同研究は政治とは切り離せない関係にあった。共同研究そのものが、戦略的互恵関係促進の一環という性格を帯び、報告書をまとめることに努めた。その結果、論議の多かった「近現代史」分野でも、両論併記の形ながら双方が意見を調整、妥協した形跡がうかがえる。

 中国の対日歴史認識は、19世紀後半以来、一貫して対中進出を企図し、日清戦争(1894〜95年)以後は軍国主義の道を歩み、中国を侵略し続けたというのが基本だ。この基本認識は共同研究でも貫いているが教科書の記述や戦争記念館の表示にもなっている事項を避けた部分もある。

 その代表的な例は、田中義一首相(当時)が天皇に対中侵略を具申したとされる「田中上奏文」を脚注で真偽不明とし、「南京事件」時の日本軍人2人による「百人斬り競争」をカットしたことだ。いずれも日本では疑問視されている。

 このほか、清末の「義和団事件」も、中国の教科書にある「帝国主義列強に対する愛国運動」との評価をせず、事実関係の記述にとどめ、日中戦争の発端となった盧溝橋事件についても、日本軍の謀略との断定を避けている。

 一方、日本側の報告では、座長の北岡伸一東大教授は昨年12月、「日本が中国を侵略し、中国人を殺害したのは事実」と述べたが、諸説ある満州事変(1931年)や盧溝橋事件について、中国側の事実認識と大差はない。「南京事件」に関しても捕虜らの虐殺はあったと認定し、被害者数に諸説あると述べている。

 ◆理不尽な宣伝抑制

 日中の政治的和解に発した共同研究に対しては、日中双方から異議が出るのは確実とみられる。とりわけ中国国内では、反日傾向の強いネット世代の反発が予想され、中国側が報告をどう報じ、内容をどこまで公開するかが注目される。

 今回の報告書は、第二次大戦終結までで終わり、戦後の報告は今後に持ち越された。北岡座長は共同研究を継続すべしとしているものの、戦後の歴史研究には中国側に厚い政治の壁がある。89年の天安門事件は、中国国内ではタブーだし、文化大革命はじめ日中関係にも影響を及ぼした多くの出来事についても共同研究の限界がある。

 しかし、こうした有識者間の交流は、「南京事件」の内部資料をもつ台湾の参加など、より範囲を広げて続けていく必要があろう。共同研究の成果が直ちに中国側の政治優先の歴史観に影響を与えることがなくとも、少なくとも理不尽な政治宣伝に歴史が使われるのを抑制できるに違いない。(北京 伊藤正)

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<米軍機>神奈川上空で部品落とす けが人なし(毎日新聞)

 米海軍厚木基地は28日、原子力空母艦載機のスーパーホーネットが神奈川県綾瀬市上空を飛行中、機体の部品を落としたと発表した。県警大和署によると部品は長さ約57センチ、直径約3センチのジュラルミン製の棒で、午後2時15分ごろ、同市大上4の自営業、山口松三さん(55)方に落下。2階ベランダに置いていた窓ガラスと雨戸各1枚を壊した。けが人はなかった。

 山口さん宅は艦載機の騒音防止のため防音工事中で、外した窓ガラスなどをベランダに置いていた。艦載機の通過直後、作業員が「ガシャン」という音を聞き、窓ガラスなどが壊れているのに気付いた。棒には約20センチのワイヤが付いており、同基地で落下した原因を調べている。【長真一】

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車から特殊工具 名古屋 ひき逃げ窃盗にも関与か(産経新聞)

 名古屋市熱田区の交差点で3人が死亡したひき逃げ事件で、歩道に突っ込んだ乗用車の車内から特殊工具が見つかったことが2日、愛知県警への取材で分かった。特殊工具は車のガラスを簡単に割ることができ、車上荒らしなどの犯行に使われることが多い。車内からはバールやレンチも発見され、県警は、車を残し逃走した数人が窃盗事件にも関与していたとみて行方を追っている。

 現場近くの女性(63)によると、数人のうち1人の男は車から逃げ出した直後、いったん車内へ戻ったという。所持品を持ち去ったり、証拠隠滅のため車内を調べたりした可能性があり、県警は当時の状況を詳しく調べている。

 車は盗難車でナンバープレートが付け替えられていた。車内からはこのほか、ブラジル人が通話した履歴のある携帯電話が見つかっている。

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この男に見覚えは?振り込め「出し子」公開(読売新聞)

 神奈川県警捜査2課は1日、振り込め詐欺事件の現金の引き出し役「出し子」として、男2人の画像を公開した。

 コンビニ店内の現金自動預け払い機(ATM)で現金を引き出す際に防犯カメラが撮影した画像で、同課は情報提供を呼びかけている。

 発表によると、1人は40歳くらいで野球帽を着用。何者かが横浜市内の70歳代の男性に架空の貸金業者と偽って融資申込書を郵送し、保証金などと偽って振り込ませた計86万円を昨年1月、同市内のコンビニのATMなどで引き出したとしている。

 別の男は、30歳くらいでスポーツ刈り。何者かが同市内の70歳代の男性に、男性の次男を装い「会社の金が入ったカバンをなくした」などと偽って振り込ませた計155万円を都内のコンビニ内のATMで昨年5月、引き出したとされる。

 野球帽の男は08年11月〜09年9月までの間に総額約1300万円(計10件)、スポーツ刈りの男は同年5〜6月の間で約500万円(計3件)を引き出したとみて、同課が行方を追っている。

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【中医協】医療機器5件の保険適用を了承(医療介護CBニュース)

 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月27日の総会で、医療機器5件について審議し、新たに保険適用することを了承した。このうち新たな技術料を設定する区分C2(新機能・新技術)は4件だった。

 区分C2として保険適用が認められたのは、▽皮下組織間質液中のグルコース濃度を連続測定する「メドトロニック ミニメド CGMS‐Gold」(日本メドトロニック)▽悪性腫瘍による胃十二指腸閉塞の閉塞部を拡張し、開存性を維持する「WallFlex 十二指腸用ステント」(ボストン・サイエンティフィック ジャパン)▽電気生理学的検査などで、不整脈の診断を補助するために使用する「エンサイトシステム3000S」(セント・ジュード・メディカル)▽難治性創傷に対して使用する「V.A.C.ATS治療システム」(ケーシーアイ)―の4件。また、区分C1(新機能、技術料は既に設定され評価すべきもの)は、硬膜の縫合時に生じるすき間の補てん剤として使用される「デュラシール ブルースプレー」(コヴィディエン ジャパン)。

 また中医協は、厚生労働省から今月1日に医療機器61件を保険適用したとの報告を受けた。内訳は、医科の区分A2(特定包括)が19件、区分B(個別評価)が32件。歯科の区分A2が1件、区分Bが9件だった。


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